京都、鹿背山城に「堀切」跡 興福寺の出城、敵襲撃防ぐ 

京都府木津川市の鹿背山城跡で見つかった「堀切」跡=6日

 興福寺(奈良市)の出城だった鹿背山城跡(京都府木津川市)で、敵が襲撃しづらくなるように、山の尾根をV字形に掘った「堀切」跡が見つかり、木津川市教育委員会が6日、発表した。ほぼ垂直に掘られた急傾斜の堀切は、あまり例がないという。

 出土した土師器から15世紀後半~16世紀中ごろの遺構とみられる。木津川市教委によると、城の周辺には当時、興福寺の荘園があり、城は寺の軍事的拠点として整備されたらしい。

 城は標高136メートルの山にあり、これまでに三つの大きな曲輪を持つ構造だったことが判明。調査で曲輪に向かう尾根で堀切跡を確認した。


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