100億光年先の天体を立体視 すばる望遠鏡で観測 

重力レンズの効果で三つに分裂したように見えるクエーサー(矢印の点)(信州大、国立天文台など提供)

 地球から100億光年離れたところにあるクエーサーという明るい天体を、別々の2方向から観測することに成功したと信州大や奈良工業高専などのチームが19日、発表した。

 クエーサーの手前にある銀河団の重力によって、クエーサーからの光が曲がる「重力レンズ」という現象を利用した。遠方の天体を立体視した成果という。

 クエーサーの像は重力レンズを通ることでゆがみ、地球からは三つに分裂しているように見えている。チームは2010年、米ハワイ島のすばる望遠鏡を使って観測した。


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