環境省、トキ野生復帰へ計画策定 2015年まで放鳥継続 

 環境省は12日、新潟県佐渡市で、国の特別天然記念物トキの野生復帰を検討する「野生復帰分科会」を開き、新潟大の試算に基づき、巣立ちの状況に応じて2015年まで放鳥を続けるとするロードマップを策定した。

 試算によると、15年以降は放鳥しなくても野生で60羽以上を確保できる。生息数増による餌不足になれば、放鳥の中断を検討する。

 ふ化に至らなかった卵が有精卵か無精卵か分析したり、巣の監視を強化したりして、飼育下に比べ野生でのひな誕生率が低い原因を追究する。遺伝的多様性を確保するため、中国に新たなトキの譲渡を働きかけることも盛り込まれた。


  • LINEで送る