風力発電伸び悩む、震災前より減 送電網の未整備で 

北海道苫前町の丘に立ち並ぶ風力発電の風車

 国内の風力発電能力は12年度末までに大型の原発2基分に相当する265万キロワットに達する見通しとなったものの、東日本大震災後2年間の新規導入量は、震災前を下回る年10万キロワット未満と低迷していることが、業界団体「日本風力発電協会」の推計で9日分かった。

 政府は震災後、再生可能エネルギーの拡大を最重要施策の一つに掲げてきたが、太陽光などよりもコストが安く、最も拡大の余地が大きいとされる風力の伸びは海外に比べても鈍い。電力会社や政府が送電網の整備に消極的だったことが背景にあり、環境省と経済産業省は13年度予算案に253億円を計上しててこ入れを図る。


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