食欲の遺伝子を効率的に探索 新たな肥満治療法も 

蛍光色素入りの餌を食べ、体内から発光するゼブラフィッシュ(三重大提供)

 食欲をつかさどる遺伝子をこれまでより効率的に見つけ出す手法を開発したと、三重大大学院の田中利男教授(薬理学)らの研究チームが27日までに米オンライン科学誌プロスワンに発表した。肥満や食欲不振の新しい治療法確立などにつながる可能性があるという。

 これまでは、特定の遺伝子の働きを無くしたマウスを作り出し、食欲にどう影響するか調べていたが、受精卵段階での遺伝子操作から成長して影響を評価できるようになるまで、半年から1年かかっていた。食べた餌の量を正確に突き止めるには解剖の必要があり、約2万3千個あるとされる遺伝子全てを調べるには効率が悪かった。


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