酵素の異常活性が心不全の一因 名古屋大が解明 

 糖尿病により発症する心不全の原因の一つが「DPP4」という酵素の異常活性であることを、名古屋大大学院医学系研究科の坂東泰子講師(心血管病態学)らの研究チームが31日までにラットを使った実験で明らかにし、米医学誌に発表した。

 研究チームは、糖尿病と心不全を合併発症したラットと、血圧に負荷をかけて心不全にしたラットを用意。特殊な方法で観察すると、免疫や炎症に関わる酵素「DPP4」が、心臓毛細血管に存在していることが分かった。

 糖尿病のラットではDPP4の異常活性がみられた一方で、心不全だけを発症したマウスでは異常活性はみられなかった。


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