森鴎外、気性合わず別居 元妻親族の史料発見 

森鴎外

 森鴎外(1862~1922年)が最初の妻赤松登志子と離婚に至る状況を、登志子の兄が父に報告する書簡の下書きとみられる史料が見つかり、静岡県磐田市教育委員会が13日発表した。気性が合わず、文筆活動の妨げになることなどを理由に、相談の上で別居したとつづられている。

 史料を分析した森鴎外記念会会員杉本完治さん=磐田市=は「作品の解釈などに直接結び付くものではないが、伝記的な価値がある」としている。

 和紙に毛筆書き。鴎外が、登志子と生後間もない長男を残して家を出た後の1890年10月ごろに書かれたとみられる。


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