震災後に心不全が急増 東北大が調査 

 東日本大震災後、宮城県内で心不全や脳卒中など心血管疾患が急増したことが、東北大大学院医学系研究科の下川宏明教授(循環器内科)らの研究で分かった。

 下川教授によると、震災後に心不全が急増していることがデータで裏付けられたのは初めて。今後の災害医療への貢献が期待できるとしている。研究成果は、ドイツで開催中のヨーロッパ心臓病学会年次学術集会で28日に発表。

 研究では、震災の4週間前から震災15週後までに宮城県内で救急搬送された全ての記録を精査し、過去3年間の同時期の記録と比較した。心不全、急性冠症候群(ACS)、脳卒中、心肺停止、肺炎の5疾患について増減を調べた。


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