最終処分、白紙で見直しを 高レベル放射性廃棄物で学術会議 

高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を入れた金属製の容器。下は日本原燃の施設に運搬する専用車両=2011年9月、青森県六ケ所村のむつ小川原港

 原発の使用済み核燃料を再処理して出る高レベル放射性廃棄物を地中深くに埋める最終処分をめぐり、日本学術会議(大西隆会長)が、現在国が進めている計画は根源的に行き詰まっているとして「白紙に戻す覚悟で見直すべきだ」とする報告書案をまとめたことが23日、関係者の話で分かった。

 国の原子力委員会が2010年、学術会議に審議を依頼。

 報告書案では、国内には高レベル放射性廃棄物を数万年以上にわたって安定的に保管できる地層はあるものの、広く国民の理解を得る必要があると強調。「地上や地下に暫定的に保管し、その間に技術開発や国民的な合意形成を図るべき」と結論付けている。


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