<センバツ開幕>専大松戸の平田、先頭で堂々行進 けがに泣くも裏方でチーム支える 第93回選抜高校野球大会

収録された動画内で行進する専大松戸ナイン。先頭は平田選手(同校提供)
収録された動画内で行進する専大松戸ナイン。先頭は平田選手(同校提供)
練習中、チームを盛り上げる専大松戸・平田選手=12日、松戸市
練習中、チームを盛り上げる専大松戸・平田選手=12日、松戸市
秋はレギュラーとして活躍した専大松戸・平田選手=昨年10月、県総合SC
秋はレギュラーとして活躍した専大松戸・平田選手=昨年10月、県総合SC

 19日開幕した選抜高校野球で、甲子園球場に映された収録動画で息の合った行進を披露した専大松戸高校。平田未来選手(2年生)が校名のプラカードを持ち堂々と先頭を歩いた。秋はレギュラーで活躍、チームの選抜初出場に貢献したが、今大会直前に右中指を大けが。どん底まで沈んだ心を奮い立たせ、裏方としてチームを支えている。

 秋は打撃が好調で県大会本戦と関東大会を合わせ6試合に出場。関東大会では背番号5を身に付け、選抜大会初出場に大きく貢献した1人だ。チーム唯一の一般入部で進学クラスに在籍している。

 ところが、2月23日の組み合わせ抽選会を間近に控えた時期、悲劇が襲った。いつものように三塁でノックを受けていると、目の前でボールがイレギュラーバウンド。弾んだボールが利き手である右中指に直撃した。経験のない激痛が走った。目をやると、指は見たことのない方向に曲がっていた。粉砕骨折だった。

 完治は5月の見通し。甲子園のメンバー入りは絶望的になった。「ここまで頑張ってきて甲子園までつかんだのに、何で自分なんだ」。気持ちは一気に落ち込んだ。「野球すら見たくない」とグラウンドに行くことさえ嫌になった。

 そんな時、チームの気遣いに救われた。仲間からは励ましの言葉をもらい、持丸修一監督らからは「チームの一員として今できることをやってほしい」と行進のプラカード役を託された。本人は「みんなに声を掛けてもらって支えられた」。骨をワイヤ3本でつなぐ手術も乗り越え練習に復帰。今は道具の出し入れやノックのボール渡しなど雑用に全力を尽くし、空いた時間で夏に向けた肉体強化に励んでいる。

 「(行進は)正直、制服じゃなくてユニホームが良かった。うれしいような悔しいような」と複雑な気持ちは拭えていない。それでも今できることは選手のサポートと自覚している。「甲子園は選手優先。いいモチベーションで試合に臨めるように声掛けしたい」と役割に徹する。


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