つかめ五輪代表 柏井高出身の先輩・後輩 女子バレーボール 工藤嶺・関菜々巳 【ちばいろ】

「メンバーに食い込めるように頑張りたい」と東京五輪出場へ意気込む工藤嶺=20日、味の素ナショナルトレーニングセンター
「メンバーに食い込めるように頑張りたい」と東京五輪出場へ意気込む工藤嶺=20日、味の素ナショナルトレーニングセンター
東京五輪を「今の一番の目標」と見据える関菜々巳
東京五輪を「今の一番の目標」と見据える関菜々巳

 開催国枠で東京五輪出場が決まっている女子バレーボール。国内合宿中の日本代表で、柏井高出身の2選手が生き残りへ汗を流している。22歳のアウトサイドヒッター・工藤嶺(デンソー)と20歳のセッター・関菜々巳(東レ)。代表登録29人の中から12人が選ばれる五輪出場メンバー入りへ闘志を燃やす。

◆強打武器に大舞台へ 工藤嶺

 高い跳躍から、強烈なバックアタックで得点を量産する。22歳の工藤嶺はフル代表に初選出され「自分の役割を全うしている」と国内合宿で懸命に汗を流す。

 千葉市花見川区出身。「県大会に出場するのがやっとだった」という中学時代。練習見学で訪れた柏井高で国安鉄太郎監督から掛けられた「一緒に日本一を目指そう」との言葉が心に響いた。同校で実力を磨き、2年時の全日本高校選手権(春の高校バレー)では、今もデンソーで共にプレーする同級生の中元南と4強入りした。

 「持ち味を出せて、その後のリーグ戦でも前向きに頑張れた」。競技人生の分岐点と振り返るのは、2017年にタイで開催されたアジアU23(23歳以下)女子選手権。当初は代表から外れたが、故障者が出て急きょメンバーに選ばれた。

 「自分が本当に通用するのか」と不安は大きかった。だが、地元タイとの決勝で存在感を発揮した。0-2で迎えた第3セットから日本はメンバーを大幅に入れ替え、工藤も途中出場。奮起した日本は3セットを連取し、逆転で優勝。強打で貢献した工藤は「海外での完全アウェーは初めて。そこで踏ん張れたのは自信になった」。

 五輪に出場できるのはわずか12人。競争は激しい。それでも「東京でオリンピックをやるのは一生に一度だと思う。食い込めるように頑張りたい」と意気込んだ。

◇くどう・れい 1997年12月5日生。22歳。千葉市花見川区出身。同市立作新小、昭和学院中、柏井高を経て現在はVリーグ・デンソーでプレー。

◆正確トス駆使の新星 関菜々巳

 新星は、夢舞台に立つことができるのか。20歳ながら2年連続で日本代表に登録された関菜々巳は、正確なトスを駆使してコンビバレーを組み立てる。昨年のワールドカップ(W杯)で正セッターを務めた佐藤美弥や、リオデジャネイロ五輪経験者の宮下遥ら年上の選手と五輪代表入りを争う。

 3歳上の姉の影響で、小学2年時に競技を始めた。中学3年時に見た春の高校バレーで4強入りした先輩たちに憧れ、柏井高に進学を決めた。「私もこの舞台(春高バレー)に立ちたいと思った。中元さん、工藤さんという2大エースがすごい存在だったので、トスを上げたいと思った」。高校2年時にはアジアジュニア女子選手権で日の丸を背負い、最終学年は主将を務めた。

 東レに入ったのは日本代表の主力、黒後愛の存在が大きかった。「これから日本を背負うようなアタッカーにトスを上げられるのは、なかなかないこと」。迫田さおりら2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した先輩にも勧誘されて強豪に進むと、1年目のシーズンにVリーグ最優秀新人に選ばれた。

 昨年はW杯に招集されず「自分の実力のなさを実感した」。それだけに、今年に懸ける思いは強い。「当たって砕けろ精神で、思い切りやることを心掛けている」。いま最大の目標に掲げる東京五輪出場へ「自分の実力をもう少し磨かないといけない」。引き締まった表情に強い意志がにじんだ。

◇せき・ななみ 1999年6月12日生。20歳。船橋市出身。同市立法典西小、同市立行田中、柏井高を経て現在はVリーグ・東レでプレー。


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