ナシ萎縮病の原因菌を特定 キノコの一種、予防法確立へ 県農林総合研究センター

  • LINEで送る

ナシ萎縮病にかかり、樹皮にチャアナタケモドキが発生したナシの樹木
ナシ萎縮病にかかり、樹皮にチャアナタケモドキが発生したナシの樹木

 千葉県農林総合研究センターは、ナシの生産に重大な被害をもたらす「ナシ萎縮病」の原因となる病原菌をキノコの一種「チャアナタケモドキ」と特定したと発表した。同病は1978年に初めて報告されたが、病原菌が特定されず、全国で被害が確認されている。特に、本県は日本ナシの栽培面積、収穫量、産出額ともに日本一で、研究に力を入れていた。病原菌の特定により、伝染経路や予防方法など病気の解明が期待され、同センターは「長年の難題を全国に先駆けて解決できた」としている。

 同センターによると、ナシ萎縮病にかかると、春先の萌芽や葉の発育が遅れ、葉が波打ったり、枝が腐る。重症の場合、花が生育せず実がつかなかったり、実がなっても、ピンポン球程度の大きさにしかならず、売り物にならないため、生産農家にとっては大きな損害となる。

 病原菌のチャアナタケモドキは、キノコの一種で、黄褐色。樹皮に張り付くように増殖するのが特徴。ナシに限らず、さまざまな種類の樹木を腐らせるとみられる。同センターで感染経路や腐敗のメカニズムの解明を進めており「キノコから飛散する担子胞子が伝染源と考えられるため、キノコを見つけたら除去する、枯死枝や切り株は放置せず処分する防除対策が有効」としている。