深刻な低投票率、打開なるか 前回は戦後最低、全国最下位 選管啓発、期日前や若者に照準 【ちば統一選県議選2019】

  • LINEで送る

投票率アップに向け、子育て世代に照準を合わせてショッピングモールで開いた啓発イベント=23日、千葉市美浜区のイオンモール幕張新都心
投票率アップに向け、子育て世代に照準を合わせてショッピングモールで開いた啓発イベント=23日、千葉市美浜区のイオンモール幕張新都心

 統一地方選の前半戦の千葉県議選は告示が29日に迫った。4年に1度の審判を控え、有権者に訴える政策を練る各陣営だが、最近の県議選は記録的な低投票率続き。前回2015年は戦後最低を更新する37・01%、同時に行った全国の41道府県議選の中で最下位だった。県内選挙では期日前投票の比重が増す傾向も鮮明。県や市町村の選挙管理委員会は、投開票の4月7日を待たず、早めの啓発策で関心を高めようと懸命だ。

 戦後1回目の1947年は76・50%に達した県議選の投票率。87年(53・11%)までの昭和の時代には一度も50%を下回らなかった。しかし、平成最初の91年に47・09%と大台50%を割り込み、以降は有権者の半数超の棄権が常態化した。

 前回2015年は、ついに40%割れ。東日本大震災直後で自粛ムードに覆われた11年(40・04%)よりも3・03ポイント下がり、2回連続で戦後最低を更新した。根底に政治不信がありそうだが、立候補者の減少で無投票当選や低競争率が相次ぐ状況も関心をそいでいる。

 平成最後の今回はどうか。現状の立候補予定者は過去2回より少ない130人にとどまり、総定数(今回から1減の94)に対する競争率が戦後最低の1991年(1・39倍)並み。無投票は全42選挙区のうち17選挙区(40・5%)と、前回比率(39・1%)を超える見込みで、懸念材料は多い。

 県内では、県議選以外の大型選挙でも投票率の低下が進む一方で、制度が浸透した期日前投票(告示・公示翌日から投開票前日まで)の比重は増している。

 県選管によると、投票者全体に占める期日前投票者の割合は、15年の前回県議選では19・28%だったが、16年夏の参院選で24・61%、17年春の知事選で24・67%に上昇。17年秋の衆院選では38・18%を占めた。

 今回の県議選も176カ所で期日前投票所の開設を準備。かつては投開票日に照準を合わせた選挙戦や投票率向上策が今や、告示直後から成果を問われる。

 県選管は市町村選管とも連携し、啓発を強化。告示前の週末23日には選挙区の変更点などのチラシを各地で配布し、千葉市内の大型商業施設では選挙の日程や仕組みを分かりやすく伝える体験型行事を開いた。

 各候補者の主張が載る選挙公報も、告示で選挙戦が確定次第、新聞折り込みや自治体庁舎で早めに閲覧できるようにする方針だ。

 有権者年齢を20歳から引き下げる「18歳選挙権」が県議選として初適用されるため、若者にもアピール。県内全高校の卒業式で周知用文具(クリアファイル)を配ったほか、インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」と交流サイト「ツイッター」での啓発広告も29日から展開する。

 暮らしに密着した課題を争点に、身近な代表者を選ぶ統一地方選。低投票率に歯止めがかからなければ存在意義が問われる。県内では千葉市議選も県議選と同日程。4月中旬からの後半戦は21市町議選と5市町長選が予定されている。