10月発着延長、正式合意 国の財特法10年間に NAA追加策具体化は今後 【成田空港機能強化】

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四者協議会終了後、記者会見する小泉一成成田市長(中央)ら=4日、芝山町役場
四者協議会終了後、記者会見する小泉一成成田市長(中央)ら=4日、芝山町役場

 成田空港の機能強化計画に基づき、A滑走路で先行して発着を1時間延長する時期が4日、10月末からと正式に決まった。空港周辺9市町と成田国際空港会社(NAA)、国、千葉県が「四者協議会」を芝山町役場で開き、確認した。ダイヤ増設を伴う延長は1978年の開港以来初。横芝光町、山武市が早期開始に慎重だったことも踏まえ、国は、地元事業への補助率をかさ上げする「成田財特法」を4月から10年間延長する方針を示した。従来は5年ごとの延長だったが、長期事業にも適用しやすくする。

 原則午前6時から午後11時までに限ってきた発着を、A滑走路で午前0時まで延長する。昨年3月の四者協では「2020年夏の東京五輪・パラリンピックまでに実施する」とだけ合意し、その後、NAAと国土交通省は今年10月末からの冬ダイヤで開始したいと9市町に打診。横芝光町、山武市は早期の騒音増などを理由にいったん反対姿勢を示したが、NAAが騒音対策などを追加支援する方針を示し、両市町は先月、受け入れを表明していた。

 正式決定したこの日の四者協では、NAAが、関係自治体が実施する環境対策や地域振興策に「より一層協力する」と表明。夏目誠社長は「10月末からの延長は大変ありがたく、地域の期待を裏切ることのないよう取り組む」と強調した。

 ただ、具体的な支援の項目や規模は各市町の意見を聞きながら詰めるという。先行延長開始まで9カ月を切っており、住民の十分な理解を得るためにも早期明示が求められそうだ。午後11時台に発着する便数の判明は、4月以降の見通し。

 9市町長からは「苦渋の受け入れ判断」(松下浩明・山武市長)、「これからも(発展や恩恵の)市町格差を是正するように提案していく」(相川勝重・芝山町長)と注文も付いた。

 昨年3月の一連の機能強化合意で、3本目の滑走路建設後・B滑走路延伸後の発着延長も予定されている。財特法の10年延長は、こうした機能強化の全面実施に時間がかかる点も踏まえた対応で、開会中の通常国会に法案を提出予定。周辺農家が使う「成田用水」の施設改築にも適用する。