<KYB免震不正>いすみ医療センターも 中核病院、不安広がる 

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問題になっているKYBの免震オイルダンパーが使われているいすみ医療センター=18日、いすみ市
問題になっているKYBの免震オイルダンパーが使われているいすみ医療センター=18日、いすみ市

 いすみ市は18日、2009年2月に開院した「いすみ医療センター」(同市)に、油圧機器メーカーKYBと子会社が製造し、性能記録が改ざんされた可能性のある免震装置が使われていると明らかにした。県内で公立病院名が公表されたのは初めて。同センターは地域の中核病院で、利用者に不安が広がった。

 同センターは同市と大多喜、御宿町の一部事務組合が運営する公立病院。6階建て施設(144病床)は災害時の拠点病院になる。問題の免震オイルダンパーは地下に設置された12基の中に含まれているという。

 病院管理者の太田洋いすみ市長は「命を扱う病院。優先して対処してもらいたい」と憤った。さらに「場合によっては損害賠償を求める」と語気を強めた。

 来院していた近所の無職男性(76)は「避難場所としても安心できない」と表情を曇らせた。母親の通院介助で訪れていた大多喜町の主婦(59)は「災害時にけが人を搬送する病院なのに…。早く改善を」と求めた。

◆「非常に残念、早期是正を」 森田知事、確認・交換促す方針

 東日本大震災を踏まえて千葉県内各市が建てた防災庁舎にも不正が疑われる免震装置が使用された同問題について、森田健作知事は18日の定例記者会見で「今も地震や台風などさまざまな災害が起きている中、非常に残念で、一日も早く是正していかなくてはならない」と強調した。

 県有施設には問題の装置の使用は確認されていないが、県内全体で不正疑いのある免震装置は36の建物に及ぶ。森田知事は「県としても製造した会社(KYB)に報告を求め、安全性の確認や交換などを速やかに行うよう、是正指導をしていく」と説明した。