県一丸で発展の意思を 空港の未来を語る(下) 生かせ「成田ブランド」 【ナリタ30年 地域と空港】

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 成田限界論を振りかざす横浜市や東京都の攻撃にさらされてきた堂本暁子知事は「航空貨物が大きなシェアを持つようになり、成田空港を擁するということは千葉県にとって経済的に大きなメリット」とあらためて国際空港が立地することの重要性を強調する。

 「シャネルが船橋に来たのも、柏を国際学術都市にしようとするのも、幕張にインターナショナルスクールを置いて国際業務都市とするのも、成田から外国が近いから」と述べる通り、成田空港は企業誘致やまちづくり構想の核となっている。

 限界論に対抗するには「いかに羽田とのアクセスをよくするか、空港の外にすばらしい国際空港都市づくりをやっていくかだ」とも指摘。空港周辺の魅力づくりへ、成田山新勝寺や小江戸佐原といった従来の観光資源に加え、農村のバーベキュー施設やアスレチック施設などを整備すれば「私ははやると思う」と可能性を模索する。

 「みんなが成田の可能性を発掘し、発展させようという意思を持った時、成田は発展していく」と、県一丸での空港づくりを訴える。

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 「空港と運命共同体」を強調する地元、成田市の小泉一成市長は「成田が国際線の基幹空港という前提で都市計画を考えている。教育でも今年度から成田の全小学校に英語教諭を配置した。国際空港都市として独自の教育施策が必要だからだ」と力を込める。

 だからこそ、羽田と成田の関係については「相互に補完し合い、首都圏のアジアゲートウェイを担うべきだが、そういう話を都はしていない。『羽田の国際化だ、成田の国内線を増やせ』というのは話が違う」と東京都の姿勢に反発する。

 成田国際空港都市づくり推進会議で成田国際空港会社(NAA)から発着回数三十万回の可能性が示された。「空港は地域経済に貢献してくれる財産。空港が発展しないと千葉は発展しない。周辺地域も同じ考えだ」

 だが、発着回数拡大は騒音被害拡大をもたらすもろ刃の剣。「騒音下の人は法に基づいた対策で納得していないのは事実。法を超えた部分は地域が取り組む必要がある」としつつ、羽田との競争を見据えて「成田は東京に次いで世界に知られているまち。成田ブランドを生かすことが大事」とまちの魅力づくりを強化する考えだ。