タマネギ高騰で産地に異変!? 「たまねぎ狩り」人気殺到で終了続出 価格3倍、出荷シフトへ

袋詰めしたタマネギの重さを量る子どもたち=5月1日、白子町
袋詰めしたタマネギの重さを量る子どもたち=5月1日、白子町

 天候不良によるタマネギの価格高騰が、産地・白子町の恒例イベントに影響を及ぼしている。月末まで各所で予定されていた「たまねぎ狩り」が人気のため品薄となり、早くも終了のピンチ。価格が例年の約3倍にはね上がったことで市場への出荷が増えたためだ。“40年ぶりのバブル”ともいわれる異変。名産品を求め殺到する客の対応に農家は追われている。

 町を挙げて行われる「たまねぎ祭り」はコロナ禍で3年連続の中止となったが、町内約50カ所で開かれる「たまねぎ狩り」は、来場者が自らタマネギを掘り出し、袋に詰めて持ち帰るスタイルが人気。家族連れなどでにぎわう恒例イベントだ。

 だが、今年は天候不良による想定外の価格高騰が直撃。たまねぎ狩りは一律10キロ1200円だが、JA長生によると、白子タマネギの価格は4月下旬には前年比3倍強の4000円にまで跳ね上がった。

 JAによると、天候不良などで全国的に市場に出回る量が減っているが、4月下旬~6月中旬に出荷する白子産は一部降雪の影響を受けたものの、例年通りの供給を維持できているという。

 こうした中、農家の多くはより多くの利益を求め市場への出荷にシフト。たまねぎ狩りはゴールデンウイーク前半には品薄となり、早々にイベントを終了する農家が続出している。

 たまねぎ狩りを実施する農家は「市場に出したほうがもうかるけど、お客さんのため、町のためだから」と複雑。駐車場に行列ができるほどの人気で、電話もひっきりなしに鳴り、対応に追われた。

 町内のタマネギ農家は規模に応じて主に「市場に出荷」「自前の直売所で販売」「たまねぎ狩り」の3業態に分かれている。これまではすみ分けができていたが、今年はこの構図が崩れた。

 「農業は出来不出来により価格変動が大きい。もうかる時にもうけるのは当然」。損を覚悟でたまねぎ狩りを実施した農家は理解を示すが、「農家間でぎくしゃくすることも当然ある」と心配も尽きない。


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