2021年2月7日 20:15 | 有料記事
「法廷から 記者が見た人生模様」
「地元の同級生は野球をやっていない自分にも声を掛けてくれた。関係を壊したくなかった」―。全国の高校球児が憧れる甲子園の舞台に立ち、チームを優勝に導いた元主将。後に彼が立ったのは千葉地裁の法廷だった。淡々と語る姿から感じたのは、“英雄”になったが故の絶望と孤独。そして、人の弱さと未熟さだった。
2017年に夏の甲子園を制した花咲徳栄高の元主将、千丸剛被告(21)。19年4月に仲間3人と八街市内の住宅に強盗目的で押し入り、夫婦にけがを負わせたとして、強盗致傷などの罪に問われた。
●改革を進め頂点へ
彼は小学2年から野球を始めた。高校では人一倍強い責任感が監督の目にとまり、主将に選出。上下関係に ・・・
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