生徒の髪に黒染めスプレー 千葉県弁護士会が県教委に警告 「体罰に準ずる人権侵害」

警告書の内容について説明する田中弁護士(中央)ら=6日、千葉市中央区の県弁護士会館
警告書の内容について説明する田中弁護士(中央)ら=6日、千葉市中央区の県弁護士会館

 千葉県弁護士会は6日、昨年3月に県立高校で、校則を理由に同意がない女子生徒1人の髪に黒染め用のスプレーをかけた事例があり、体罰に準ずる人権侵害に当たるとして、県教委と同校などに警告書を出したと発表した。県弁護士会が頭髪指導について警告を行ったのは初めてという。警告は9月25日付。

 警告書によると、女子生徒は卒業生として出席する卒業式の昨年3月7日朝、頭髪検査後に髪全体にスプレーをかけられた。学年主任の女性教員が判断し、別の複数の教員がいた教室内で行われたという。

 県弁護士会人権擁護委員会が昨年4月に女子生徒の母親から人権救済の申し立てを受け、調査を開始。昨年12月の聞き取りで同校側は「卒業式前日などの検査で、髪の毛先が以前染めた影響で痛んで赤っぽくなっていた」と説明。前日までの指導に女子生徒が応じず、卒業式当日にスプレーをかけたという。

 一方、女子生徒は当時、地毛であると反論し、同会に対しても「2年時の秋までに別の部分に黒色の白髪染めをしたのみで、学校に申告し許容されていた」と説明した。「スプレーを持って待ち構えられ、式の時間も迫り仕方なく応じた」とも話しているという。

 また、普段は髪を縛る対処法も提示されていたが、「髪を切るか染めるか二者択一を迫られた」(女子生徒)という。調査を担当した田中順子弁護士は記者会見で「一番の問題は本人が嫌がっていて、教員も拒否する態度を認識していた。教育上許される特別な事情もなく、髪を染めてしまうのは法律上体罰に準ずる」と指摘した。

 県教委は今回の警告について「同意があって行われた指導だと認識していたが、意見の食い違いがあるため警告の内容を精査する」とコメントした。


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