思い悩んだら相談を 芸能人の「自殺」相次ぐ 千葉県内支援団体呼び掛け

「千葉いのちの電話」では自殺を考える人らからの相談に乗っている=千葉市中央区
「千葉いのちの電話」では自殺を考える人らからの相談に乗っている=千葉市中央区

 芸能界で自殺とみられる事例が相次いでいる。著名人の死は社会に大きな影響を与え自殺を誘発する恐れがあり、国は相談窓口の利用を呼び掛けている。千葉県内でも自殺者数が増加傾向にあり、自殺防止に取り組む県内団体の担当者は、社会全体で孤立させない環境づくりの重要性を強調し「思い悩んだ時は相談してほしい」と訴えている。

 今春以降、女子プロレスラーの木村花さんや俳優の三浦春馬さん、芦名星さんらが亡くなった。今月27日には、女優の竹内結子さんの死亡が確認されている。いずれも自殺とみられる。

 成田市のNPO法人「自殺防止ネットワーク風」代表の篠原鋭一さん(75)によると、自殺とみられる有名人が亡くなるたびに「あのような方も自殺するんだから、自分は…」などと自殺を肯定するような内容の相談が寄せられるという。

 篠原さんは悩む人が同様の思考になることを心配しつつ「不安や悩みはつきものだが、一人で抱え込まず身近な人に話をしてもらいたい。話をされた場合、周りの人も聞いてほしい」と指摘している。

 周囲に話しにくい場合は、支援団体や相談電話などの積極利用を勧めている篠原さんは「表向きには孤立していないようでも、孤立状態にある人はそばにいる。一人にしない、させない社会にしたい」と力を込める。

 警察庁の集計によると、県内の自殺者数は4~7月は73~92人で推移していたが、8月は107人(速報値)となった。自殺予防に取り組む社会福祉法人「千葉いのちの電話」(千葉市中央区)の事務局長を務める斎藤浩一さん(64)は「著名人の自殺報道の後には『その影響を受けた』と話す相談者が増える」と説明する。

 憧れの存在だった著名人が自殺する意外性にショックを受ける人が多いといい「身近な人を失った時とはまた違った精神的なダメージがある」と警鐘を鳴らす。「緊急事態宣言の解除後に減少していた相談数は、自殺報道が続いた8月以降再び増えている」と斎藤さん。新型コロナの影響で日常を奪われ「ウィズコロナ」から取り残された人たちが、精神的にも経済的にも限界を迎えた時期でもあるという。

 斎藤さんは「人に話していくと気持ちが軽くなり、心境が一転することがある。思い悩んだ時は、どうか電話してきてほしい」と話している。

◆各団体の相談電話番号

千葉いのちの電話
(電話)043(227)3900
(午前7時半~午後9時半)

日本いのちの電話連盟
(電話)0570(783)556
(午前10時~午後10時)
(電話)0120(783)556
(午後4時~午後9時。毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

NPO法人自殺防止ネットワーク風
(電話)0476(96)2204


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