親子関係築く契機に 悩む若者に救いの手 千葉市のNPO法人「友懇塾」理事長 井内清満さん(72) 【ファイトちば】

千葉市のNPO法人「友懇塾」理事長 井内清満さん(72)
千葉市のNPO法人「友懇塾」理事長 井内清満さん(72)

 30年以上にわたり非行問題を抱える子ども、不登校や引きこもりの人とその家族に向き合ってきた。電話があると、昼夜を問わず相手側の家を訪問し対応してきた。

 茂原市を拠点に若者の就労を支援する活動も行っている。リーマンショックの時もそうだったが、経済情勢が厳しくなると、真っ先に解雇の対象となるのが非正規の若い人たちだ。何とか救いの手を差し伸べたいと思っている。

 新型コロナウイルス感染症が大きく報道され、現在のように日本がひっくり返るような事態になっている状況下でも、電話相談が後を絶たない。外出自粛という状況だった大型連休中も、少年たちから「両親とのトラブルで家を出てしまった。仲間とも一緒に遊べず、どうしていいのか分からない」と相談があった。

 会員制交流サイト(SNS)で知り合った仲間と一緒に泊まり歩く日々を重ねる。困惑した母親からは「仕事も辞めるし、どうしていいのか分からない。何とかして」と泣きつかれた。少年に連絡し「仕事は辞めちゃダメだよ!」と説得。勤務先にも足を運び、退職をさせないでとお願いした。

 日々のストレスが自身の心までむしばんでいく現実がある。保護者の方にお願いしたいことは、自宅にいることが多い今の時期を子どもとの関係をつくり上げる良いきっかけにしてほしい。困ったことがあれば、連絡してください。すぐに駆け付けます。

〈贈る言葉〉

 無から有を

 インドに行った時、ヒンドゥー教寺院の僧侶が私に言ってくれた言葉。常に無の状態でいれば、必ず得るものがある。既成概念を捨て大人が素直になって話を聞いてあげれば、子どもたちも率直な気持ちになってくれます。

 ◇いうち・きよみつ 1980年代から若者の支援活動を本格的に始め、2003年に千葉市のNPO法人「ユース・サポート・センター・友懇塾」を設立。報道カメラマンとして、海外の戦地取材をした経験もある。千葉市緑区在住。


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