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中小企業支援金 本社千葉県外で受け取れず 「納得できない」2店舗経営男性 弁護士、制度見直し必要

ほとんどの店が休業していた飲食店街。県内では新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの飲食店で経営に深刻な影響が出ている=4月13日、船橋市
ほとんどの店が休業していた飲食店街。県内では新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの飲食店で経営に深刻な影響が出ている=4月13日、船橋市

 千葉県内に事業所を置き、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛要請に応じながらも、千葉県の中小企業支援金を受け取れないケースがある。県内2市のみで飲食店2店舗を営み、東京都の自宅を本社としている男性(49)。売り上げが激減して支給申請を試みたが、制度の「本社が千葉県内」という条件に合致しなかった。男性は「千葉の経済に貢献しているのに納得できない」と訴え、中小企業支援に取り組む弁護士も制度の見直しの必要性を指摘している。

 男性は会社を立ち上げ、2008年から松戸市と市川市でフランチャイズのパスタ専門店を2店舗経営。緊急事態宣言に伴う県の自粛要請を受け、4月14日から午後10時までだった営業を2時間短縮している。

 4、5月の売り上げは前年比で約7割減少。テナント賃料を一部免除されているが、固定費は月に約70万~80万円で正社員1人の給与も含むと毎月100万円近くの出費がかさむ。

 男性は経営維持の足しにしようと、5月中旬に「県中小企業再建支援金」を申請。22日現在で回答待ちだが、相談センターに問い合わせると「千葉に本社がなく該当しない」と説明された。都の「感染拡大防止協力金」の申請も試みたが、事業所が都内にあるという条件に合わず断念した。

 県経済政策課によると、県の制度では、法人税の納税地が本県で、売り上げが前年比で50%以上減った中小企業に最大40万円支給。休業や営業時間短縮を要請された事業者は要請を守る必要もある。男性は要請を受け入れ、2店舗ともテナントを賃借するなど追加額の条件にも合致していて、最大額を受け取れると認識していた。

 同課の担当者は、本社が都内で事業所が県内のみとなるケースについて「予想はされていた」と説明。一方で「あくまでも県内の中小企業支援策という考えで、県内に本社があるのが条件」とした。男性の場合は「本社を県内に移せば支給対象になる可能性がある」という。

 男性は、日本政策金融公庫の3千万円の融資や市川市の中小企業給付金も申請。固定費の支払いに貯金を使うことも避けられず、「すぐにでも現金がほしい。千葉で経済活動をして要請にも協力している。支援がなく、絶望と心のモヤモヤがある」と憤った。

 県弁護士会の中小企業支援室長の今井丈雄弁護士(38)は「今はとにかく制度を作っている段階で、各自治体間で整合性が取れていない。千葉県の経済に貢献しながらも制度のはざまに陥っている人を支援するため、支援策の見直しも必要だ」と指摘した。


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