傷に追い打ち被害拡大 自宅全壊、支援金「全域」に拡大 【台風19号】

竜巻で損壊した家屋など=14日午後3時39分、市原市(共同通信社ヘリから)
竜巻で損壊した家屋など=14日午後3時39分、市原市(共同通信社ヘリから)

 12日に襲来した台風19号の千葉県内被害は、千葉県の15日午後4時現在の集計で死傷者22人(うち死者1人)、住宅損壊・浸水249戸に拡大した。死傷者や全半壊は竜巻が起きた市原市に集中する一方、農林水産業の被害が49市町村で判明するなど各地から新たな報告が相次ぐ。12日から再び広域で生じた停電は依然約7千戸、断水も続き、9月の台風15号の甚大な傷痕に追い打ちをかける“連続被災”は深刻。台風15号と19号で自宅が「全壊」「大規模半壊」した千葉県内全域の被災者に支援金支給が決まった。

 県によると、竜巻を含む台風19号での住宅損壊は9市町で判明し、全壊9戸、半壊23戸、一部損壊196戸。利根川周辺が冠水した銚子市で床上浸水3戸、床下浸水18戸が確認された。住宅以外の建物損壊も6市町62棟(うち全壊3棟)。

 全壊・大規模半壊への支援金は、8日までに9市町の被災者に支給が決まっていたが、県全体の全壊世帯数が被災者生活再建支援法で定める100以上に達したため全域に拡大された。

 住宅の解体が必要になる被害だと最大300万円、大規模な補修が必要な被害は同250万円が支払われる。市町村の窓口に申請する。申請には罹災(りさい)証明書が必要。15号で一部損壊した住宅が、19号で全・半壊に深刻化した場合、支援金申請前に罹災証明を取り直す必要がある。

 15号による建物被害も、最新の県集計で住宅が約4万2千戸(うち全壊219戸、半壊2139戸)、住宅以外約4600棟。10日時点で罹災証明の申請が約5万7千件あったのに対し、発行済みは約3万2千件にとどまっていた。19号分が加わり、ただでさえ険しい復旧の遅れは確実だ。

 15号で生じた分がようやく収束していた停電・断水も再び長期化。東京電力が13日夜に公表した復旧見通しでは鴨川市、富津市、市原市、鋸南町の4市町の各一部は20日ごろまでかかる。ほかはおおむね16日までに復旧すると説明した。

 県は自衛隊に、停電復旧に必要な倒木伐採や給水・入浴支援の災害派遣を14日から再要請。電源車は同日時点で高齢者施設9カ所、障害者施設2カ所、水道施設5カ所に配置され、県水道局も給水車を出した。

 15号分だけで427億円判明した農林水産業の被害額は、19号分がまだ出せていない。中小企業からも新たな被害報告が出ている。


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