悲劇二度とないように 再発防止、住民ら祈願 千葉市トレーラー横転3人死亡、1年

大型トレーラーが横転した交差点の前に祭壇を設置し、地元住民らが再発防止を願った=6日午前、千葉市若葉区中野町
大型トレーラーが横転した交差点の前に祭壇を設置し、地元住民らが再発防止を願った=6日午前、千葉市若葉区中野町

 千葉市若葉区中野町の県道交差点で大型トレーラーが横転し、下敷きになった軽乗用車の家族3人が死亡した事故は8日、発生から1年を迎える。千葉県警はこれまでに運転手や勤務先を道交法違反(過積載)などの疑いで書類送検し、周辺道路で大型貨物車の交通規制も行った。6日には事故現場で安全祈願祭が開かれ、地元住民らが犠牲者を悼むとともに「二度と悲しい事故が起きないように」と再発防止を誓った。

 事故は昨年9月8日朝、トレーラーが交差点を左折する際に曲がりきれず横転し、信号待ちの軽乗用車を押しつぶした。大網白里市の会社役員、吉田亮さん=当時(43)=と妻の葵さん=同(37)、亮さんの父親で千葉市緑区の隆さん=同(70)=の3人が死亡した。

 祈願祭は発生から1年となるのを前に事故が起きた「殿川橋交差点」で行われた。千葉東署や地元交通安全協会、周辺自治会から約20人が参加し、重大事故の再発防止を願った。歩道に設けた祭壇で、近くにある大宮神社の宮司が祈祷(とう)し、参列者一人一人も手を合わせた。

 祈願祭の調整役を担当した千葉市若葉区の猪野繁雄さん(73)は「地元で大きな事故を聞いたことはなかったので、発生当初はとても衝撃的だった。二度と悲しい事故が起きないようにと願った」と話した。

 同署からは田中健一署長が出席し、「3人が一度に亡くなる悲劇的な事故を決して忘れない。死亡事故を起こさないよう取り組んでいく」と気を引き締めた。

 事故から約3カ月後には、トレーラーが走行してきた国道126号と交差点を結ぶ県道で大型貨物車などの通行が禁止になった。県警などの現地診断で、交差点につながる下り坂から左折した場合、重い荷物を運ぶ貨物車はバランスを崩す可能性があると確認したからだ。

 同署によると、同区間の規制後、「大型貨物車の通行はほとんどなくなった」(同署幹部)という。一方で、住民らの中には「規制外だが大きい車の通行に不安を感じる」という声もあり、同幹部は「引き続き交通対策に努める」と話した。


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