梅雨寒 千葉県内直撃 プール休園、農家悲鳴 日照、平年の3分の1

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水温、気温が基準に届かず「休園」となったプール=16日、千葉市内
水温、気温が基準に届かず「休園」となったプール=16日、千葉市内
帰宅時間に傘を差し横断歩道を渡る通行人=16日午後、千葉市中央区
帰宅時間に傘を差し横断歩道を渡る通行人=16日午後、千葉市中央区

 日照時間が短く、気温が上がらない「梅雨寒」が千葉県にも影を落としている。雨や曇りの天候が6月下旬から続き、農業や観光分野などに影響が出始めた。営業を始めたばかりのプールは休園、農作物の生育不良に悩む農家からは悲鳴が。ぐずついた天気は今後1週間ほど続くと見込まれ、県は農作物の管理に注意を呼び掛けている。

 銚子地方気象台によると、県内各地で先月28日ごろから日照不足が続いている。千葉市の7月上旬(1~10日)の日照時間は13・9時間で、平年値の3分の1程度。銚子市でも平年41・5時間に対し、15時間だった。千葉市で7月中に真夏日を観測する日数は平年で13・2日だが、今年は15日現在でゼロ。県内全域でも6月28日に茂原市で33度を観測して以降、17日間真夏日がない。

 千葉市内にある屋外プールでは、市立小中学校の夏休み開始に合わせ13日に営業を開始。だが、14~16日は水温、気温が基準を満たさず営業を取りやめた。担当者は「天候次第なのでどうしようもないが、この時期に気温を理由に3日連続の休園は記憶にない」と落胆。問い合わせの電話も多く、対応に追われる。

 同市中央区の千葉公園プールは通常通り営業しているが、13、15日の各日の来場者は約40人。例年、多い時は1日千人が来場することもあるだけに担当者は頭を抱える。これに対し、同市花見川区のこてはし温水プールは例年通りの人出だという。

 1万5千本のヒマワリを活用したイベントを行っている佐倉市の佐倉ふるさと広場。ヒマワリの生育は遅れ、先週の時点で「花は小さく開花は五分程度。いつもなら週末はインスタ映えを狙って、ヒマワリと風車の風景を撮影する人が多く訪れるのに」と担当者は話した。

 長雨に県内百貨店の担当者も苦悩。「セールの表示を大きくするなど購買意欲向上に向けて工夫しているが、夏物衣料をはじめ全体的に売れ行きは良くない」

 本県農業への影響も深刻だ。一宮町で米や野菜などを栽培する大澤進さん(66)は「農作物全般の生育が遅れている。日照不足でナスやオクラの実がつかない。雨が続くと米も厳しくなる」と嘆いた。

 香取市内にある道の駅の担当者も「ナスやキュウリが少なくなってきている。日照不足が続けば値段が上がるかもしれない」と指摘。特産品のサツマイモの生育も遅れ気味。「書き入れ時の週末に雨が降りお客さんが少ない。早く梅雨明けしてほしい」と期待した。

 長狭米ブランドで知られる鴨川市の米専業農家で組織する「JA安房鴨川水稲研究会」の田代朗会長(67)は「収穫量が1割程度減る見通し。そろそろ晴れてほしい」と梅雨空をうらめしげに見上げた。