元係長に4年求刑 現金受け取り次男は3年 松戸JA着服

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 女が勤務先のJAとうかつ中央(松戸市上本郷)の松戸南支店から現金2千万円を盗んだ事件で、窃盗罪に問われている元係長の松永かおり被告(54)=懲戒解雇、同市=と、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の罪に問われた次男の西弘樹被告(22)=同市=の論告弁論公判が11日、地裁松戸支部(幅田勝行裁判官)でそれぞれ行われ、検察側は松永被告に懲役4年、西被告に同3年と100万円罰金、1400万円追徴を求刑した。判決は20日。

 松永、西両被告の弁護側は執行猶予付き判決を求めた。

 検察側は松永被告について「出納担当者の立場を悪用し、通常の業務を装って虚偽の入力をして現金を窃取するなど犯行は常習的かつ大胆で悪質」と批判。「西被告の金銭要求理由は虚偽と判明するような内容ばかりで、それを盲信し要求のままに現金を交付した動機は身勝手で酌量の余地はない」と述べた。

 西被告に関しては、「JAの封筒に入った現金を同支店敷地内で受け取った。短時間かつ勤務中に大金を手にするには盗む以外にないと認識できる」と指摘。「母親が息子を盲信しているのを利用して、虚偽の理由で金銭を要求した」とも非難した。

 松永被告は初公判で同支店から9633万円着服したことを認めていた。弁護側は「起訴分の2千万円全ての被害弁償を元夫とともに済ましている。残りも支払う意志が強く、受刑よりも早く就労する必要がある」と主張。「職務上の地位を利用した犯行だったが、計画性はなかった」とした。

 西被告の弁護側は「JA内部について分からず、窃取金と認識していたと言うには無理がある。母親に金をせびるのがエスカレートしたものであり、うそも巧妙とは言えない」と述べた。これまでの公判で両親とともに残りの金額を弁償する意向を示しており、追徴金について「追加で国に収めるとなるとJAへの被害弁償を遅らせることになる」とした。

 起訴状によると、松永被告は昨年5月8日~6月15日、同支店の現金出納機などから3回に分け計2千万円盗んだとされている。西被告は、窃取金と知りながら2回分の計1400万円を受け取ったとされる。