差し戻し審は無期 地裁、運転と殺意認定 柏の車強殺

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 柏市で2013年2月、奪われた自分の車を止めようとした同市豊四季の会社員、保田智さん=当時(31)=をはねて殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われた無職、板橋雄太被告(34)の差し戻し裁判員裁判で、千葉地裁(坂田威一郎裁判長)は26日、被告の運転と殺意を認定し、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

 当初の裁判員裁判では、運転していたことに疑いが残るとして強盗殺人罪の成立を否定。車を盗んだ窃盗罪などで15年7月に懲役6年の判決を言い渡した。16年8月の二審東京高裁判決は被告による運転を認定して、殺意の有無を審理する必要があるとして一審判決を破棄し、千葉地裁に差し戻した。

 差し戻し審の判決理由で坂田裁判長は、現場にいた仲間の供述や、やり取りした手紙の内容から「車を運転していたのは被告だと強く推認できる」。保田さんをはね、ボンネットに乗せたまま急加速、急停止をしたことに「死亡する危険性が高い行為だと分かっていた」と殺意を認定。「自己の利益を優先し、生命軽視が甚だしい」と非難した。

 被告は「私は犯人ではありません」と起訴内容を改めて否認。弁護側は共謀して車を盗んだことを認めた上で、被告が運転していたとする仲間2人の供述は信用できないとして、強盗殺人罪の無罪を訴えていた。

 判決などによると、13年2月22日朝、柏市豊四季の駐車場で保田さんの車「インプレッサ」を盗み、逃走を止めようと立ちふさがった保田さんをはね、殺害するなどした。車は翌日、袖ケ浦市内の「ヤード」と呼ばれる作業場に運び込まれ解体されていた。