「カード手渡し型」増加 被害額、件数は減少 発覚しにくい手口に 18年千葉県警まとめ

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 千葉県内で2018年に確認された電話de詐欺(特殊詐欺)の被害は1343件、約26億3708万円で、いずれも前年(1517件、約31億916万円)より減少したものの、犯人が被害者宅を訪れてキャッシュカードをだまし取る「手渡し型」は増加しており、金融機関を通さず発覚しにくい手口を多用する実態が県警のまとめで浮かび上がった。県警が警戒を呼び掛けている。

 県警によると、電話de詐欺の被害は前年と比べ、件数で11%減、額で15%減となった。全体の件数のうち「架空請求」「還付金詐欺」などの手口が大幅に減る一方で、子や孫を装う「オレオレ詐欺」は前年より84件増えて1068件となった。

 特に、警察官や金融機関と偽り、被害者宅を直接訪れてキャッシュカードをだまし取る「手渡し型」が631件で、前年を92件上回った。

 カード手渡し型は「最後の砦(とりで)」となる金融機関が関与できず、銀行員らによる未然防止は難しい。犯人側が逮捕されるリスクを減らすため手渡し型を多用しているとみられ、県警は「被害者が直接カードを犯人に渡すことが多い」と指摘する。

 また、はがきや封書で架空の機関をかたり「訴訟最終告知」と脅して現金をだまし取る「架空請求」の件数は減ったが、被害額は前年より約1億2390万円増え、約7億円となった。一度被害に遭うと「保証金が必要」などと同じ被害者から何度も現金をだまし取る傾向があるという。

 特殊詐欺に関わって摘発した人数も集計。昨年1年で156人を摘発し、約3割にあたる54人が少年だった。少年の摘発人数は過去5年で最多。「受け子」「出し子」として雇われるケースがあり、「少年は顔も合わせず雇われ、アルバイト感覚で詐欺に加担してしまう」と安易に犯罪に加わる危うさがあるという。

 一方で、金融機関職員などの声掛けによる未然防止は、1380件(前年比126件減)。金額は約10億755万円(約6億3700万円減)だった。

 だまされそうになった本人が不審に思って家族らに確認したり、コンビニ店員らが声を掛けしたりして被害を食い止めたケースが1098件あった。担当者は「相手は言葉巧みに話すので、怪しい電話に応じないため留守番電話にするなどの対策が有効」と呼び掛けている。