新テスト試行調査 センター後継 千葉大など8万人参加

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「大学入学共通テスト」の試行調査が始まった千葉大学の教室=10日午前、千葉市稲毛区
「大学入学共通テスト」の試行調査が始まった千葉大学の教室=10日午前、千葉市稲毛区

 大学入試センターは10日、千葉市稲毛区の千葉大学などで、2020年度からセンター試験の後継となる大学入学共通テストに向けた試行調査を実施し、国語と英語、地理歴史・公民の問題と正解を公表した。知識だけでなく活用力を重視する傾向が鮮明になる一方、表現力を見る国語の記述式は昨年の初回試行調査の低正答率を踏まえ、答えやすくする調整も行った。11日まで実施し、全国の高校2年と3年の計約8万4千人が参加する。

 2回目の今回は全国の大学などを会場として本番に近づけており、生徒が参加する最後のリハーサルとなる。同センターの担当者は出題について「大学で学ぶのにどんな基礎力を問うかの狙いを明確にした」。

 同センターによると、国語と数学のみを実施するA日程(10日)の対象は6万6895人、英語や理科、地理歴史・公民も実施するB日程(10~11日)の対象は1万7549人。国語と同じく記述式を導入する数学と、理科の問題や正解は11日に公表する。

 昨年の調査で示さなかった配点を今回は示し「全体正答率5割」となるよう内容を調整した。分析結果は、年度内に公表して本番の作問作業に反映させる。

 国語では記述式を3問出題。複数の論理的な文章から情報を読み取り、適切に表現できるかを試した。80~120字で記述する小問では、1文目で具体例を、2文目で理由を書くよう整理し、求める内容を明確にした。国語の記述式は小問ごとに4段階評価し、それらに基づき5段階の総合評価が示される。

 英語は、語学力の国際標準規格「CEFR(セファール)」のB1レベル(英検2級~準1級相当)を上限とした難易度で構成。筆記で発音や語句整序は問わず、問題の指示文を全て英語にし、授業の場面などを題材とした。リスニングは、センター試験と同じく2回読み上げる問題に加え、1回しか読まない形式も。地歴・公民は少子化問題など現代的課題も扱った。

 マーク式では、一つ目の小問の正解が複数あり、何を選ぶかにより二つ目の正解が連動して変わる新形式が出された。当てはまる選択肢を全て選ぶ問題もあったが、マークシートの読み取りに技術的な課題があり、本番では出題しない方向だ。

◆知識活用重視驚きも

 試行調査の会場の一つとなった千葉大学西千葉キャンパス(千葉市稲毛区)では、10日午前9時すぎに問題用紙を配布。本番さながらの緊張感が漂う中、高校生511人が真剣な表情で開始を待った。“受験”を終えキャンパスから出てきた高校生たちからは、従来のセンター試験との違いに驚きの声が上がった。

 千葉東高2年の女子生徒(17)は「日本史は暗記よりも、その場で資料を見て考える問題が多かった」とセンター試験との違いを指摘した。

 芝浦工業大学柏高3年の梅眞一朗さん(18)は「英語は長文が多く時間が少し足りなかった」。木更津高3年の女子生徒(17)は「センター試験では確実に点が取れる英語の文法問題がなかったのは残念。国語の記述問題は後に回すなど解く手順に工夫が必要」と実感を込めた。