男に懲役5年求刑 弁護側「心神喪失」無罪主張 大多喜父殺害

 昨年9月、同居する父親の首を絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われた大多喜町紙敷の無職、服部和男被告(63)の論告求刑公判が6日、千葉地裁(川田宏一裁判長)であり、検察側は「うつ症状の影響は限定的で殺意は強固」として懲役5年を求刑、弁護側は「心神喪失状態だった」として無罪を主張した。判決は9日。

 公判は被告の事件当時の精神状態が争点。

 検察側は論告で犯行状況の記憶が正確なことや、短時間で自ら通報したことから「正常な精神機能が作用していた」として、精神障害の影響が限定的な心神耗弱状態だったと主張。将来の父親の介護などに不安を抱いた犯行から「自己本位の考え方で、短絡的に犯行に及んだ」と指摘した。

 弁護側は、被告が父親の衰えた姿を見て「うつ状態の無力感などから、急に大きな問題と捉え過剰に反応した」と説明。「(犯行は)激しいうつ状態で起きた衝動的行為で、本来の人格が失われていた」と述べた。

 最終意見陳述で裁判長から「最後に何か述べたいことがあるか」と問われると、服部被告は「別にございません」と淡々と述べた。

 起訴状などによると、昨年9月6日午前8時20分ごろ、自宅で服部恭治さん=当時(88)=の首を電気コードで絞め付け、頸部(けいぶ)圧迫により窒息死させ殺害したとされる。


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