「優しい人」「いつも笑顔」 知人ら被害者しのぶ 千葉市トレーラー横転3人死亡

 千葉市内で横転した大型トレーラーの下敷きになった軽乗用車の男女3人が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反容疑で逮捕されたトレーラー運転手(26)が勾留期限の28日、処分保留で釈放された。捜査は継続されるが、亡くなった3人を知る人たちは「真面目で優しい人」「いつも笑顔だった」としのび、事故から半月以上たった今も、深い悲しみに包まれている。

 亡くなったのは不動産会社役員、吉田亮さん(43)=大網白里市季17美の森南4=と妻の葵さん(37)、父親の隆さん(70)=千葉市緑区土気町。

 4年前、不動産会社で営業していた亮さんに客として出会い、すぐに意気投合して以来、交流が続いた八千代市の塗装業、小林昭夫さん(33)。「気配り上手で優しい人だった。真面目で常に仕事のことを考えていた」と振り返った。亮さんの独立をきっかけに、一緒に事業を手掛けるようになった。

 2人で目標を立て、夢を語り合い、何度も酒を酌み交わした。仕事の話をしている時の亮さんは、楽しそうだったという。葵さんと隆さんも不動産物件の内覧を手伝い、仲の良い家族だった。思いがけない事故に巻き込まれ、この世を去った亮さんを思い、「一番顔を合わせていた人。事故の3日前にも会っていたので信じられない」。現実を受け止められないでいる。

 葵さんは2年前、地元自治会の役員を務めた。夏祭りや福祉施設でのイベントを企画し、地域の清掃にも毎回参加して積極的に活動した。当時自治会長だった金沢義信さん(74)は「いつも明るく、おっとりした雰囲気で周りを和ませた」と、葵さんをしのんだ。

 近くに住む女性(48)は、顔を合わせるたびに手を振ってくれた笑顔の葵さんが、まぶたに焼き付いている。「みんなに好かれていた。あの笑顔がもう見られないなんて…」。言葉を詰まらせた。

◆うつむき無言

 釈放されたトレーラーの在原伸悟運転手は28日午後1時50分ごろ、勾留先の千葉東署から姿を現したが、報道陣の問い掛けに無言を貫き、迎えに来た軽乗用車に足早に乗り込んで署を後にした。黒色と迷彩柄のパーカを着て灰色ズボンでサンダルを履き、マスクをして黒色帽子を目深にかぶり、終始うつむいていた。


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