退職金不支給取り消し 懲戒免職の元校長訴訟 一部支払い命じる 千葉地裁

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 女性教諭に車内でわいせつな行為をしたとして懲戒免職処分となった袖ケ浦市立中学校の元校長の男性(62)が、懲戒免職と退職手当不支給の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、千葉地裁(阪本勝裁判長)は25日、処分の一部を取り消し、千葉県に退職金の一部約557万円の支払いを命じた。免職の取り消しは認めなかった。

 判決理由で阪本裁判長は「女性教諭が好意を受け入れてくれたと誤解したとの見方が可能。懲戒免職は避けがたいとしても、退職後の生活保障を全て奪い去るような重大な行為であるとは言えない」と指摘。退職金約2228万円の全額不支給処分に「裁量権の範囲を逸脱または乱用したもので違法」とした。

 一方で、メールのやり取りなどから元校長が「同意があった。わいせつ行為でない」と主張したことには「(女性教諭が)承諾した事実は認められない。意に反する性的行為だったと認められる」と判断。懲戒免職は相当とした。

 判決によると、元校長は2015年2月、袖ケ浦市内の公園駐車場に止めた車の中で、当時30代だった部下の女性教諭に同意なく抱き付きキスするなどした。県教委はわいせつな行為をしたとして同年4月、懲戒免職処分とした。

 元校長は17年6月、処分取り消しを求めて地裁に提訴。「校長としての信用失墜行為をしたのは事実だが、同意がなかったというのは事実誤認。免職でなく停職が相当。退職手当の半額は支給されるべきだ」と主張していた。

 判決を受け元校長の代理人弁護士は「相手の女性のこともあるのでコメントは差し控える」とし、判決を精査してから控訴するか否かを判断するという。

 県教委は「判決内容を検討した上で適切に対応する」としている。