いじめ認定公表せず 中学生転落で報告書 柏市教委

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 柏市立中で2015年3月、校舎4階から転落し重体となった生徒について、市教育委員会がいじめ被害を認定し、学校側の対応を批判する報告書を市長に提出したにもかかわらず、公表していなかったことが14日、市関係者への取材で分かった。市教委は取材に「家族の要望があった。隠蔽(いんぺい)とは考えていない」と説明している。

 千葉県警は当時、目撃情報などから、生徒が飛び降りた可能性があるとみていた。市教委は生徒の性別や年齢、事案の詳細は「プライバシーの問題があり、明らかにできない」としている。

 市教委が第三者委員会を設け、16年3月にまとめた報告書などによると、転落の「直接の原因は判断できなかった」としたものの、生徒への「いじめと認められる行為があった」と判断。担任教諭が事前に生徒や保護者から相談を受けていたことにも言及し、学校側の対応を「状況の改善が図られず、いじめ行為が繰り返されたことは安全配慮義務に欠ける」と問題視した。

 市教委は生徒の転落を、いじめ防止対策推進法の「重大事態」と認定。同級生らへの聞き取りやアンケートを実施した。

 市教委の担当者は「いじめが起きたことは大変遺憾で、責任を感じている」としている。