

浦安市舞浜の東京ディズニーランド(TDL)が15日、開園35周年を迎えた。悪天候にもかかわらず朝から多くのディズニーファンが来園し、ミッキーマウスら人気キャラクターと一緒に「夢と魔法の王国」の“誕生日”を祝福。運営するオリエンタルランド(同市、OLC)の加賀見俊夫会長は記念式典で「オンリーワンのリゾートを目指す」と宣言した。
開園記念の特別な1日をパークで過ごそうと、雨と強風の中、大勢のファンがオープン前から続々と詰め掛け、入場ゲート前は長蛇の列。オープンと同時に従業員約150人の出迎えを受けながら、お目当てのアトラクションへと一目散に向かった。
シンデレラ城前で予定されていた記念式典は悪天候のため、ワールドバザールに会場を変更して開催。加賀見会長は、TDLに2020年春オープンする「美女と野獣エリア(仮称)」や、東京ディズニーシー(TDS)で19年に導入する大型アトラクション「ソアリン(仮称)」などの大規模開発計画を紹介し「その先も両パークのさまざまな開発を模索し、パークの拡張を検討している」と言明。「世界でここでしか体験できないオンリーワンのリゾートを目指して努力していく」と誓った。
社員旅行のため家族で来園した神奈川県の会社員、鈴木啓一郎さん(43)は「小さな子どもでも楽しめるようなアトラクションが増えるといい」と期待。一方、式典を見るため前日の午後6時からパーク前で待っていたという埼玉県の主婦(36)は「TDLとはほぼ同い年で、赤ちゃんの時から千回以上訪れている場所。年間パスポートを利用してこれからもパークが変わっていく様子を見守りたい」と感慨深げに語った。
TDLは1983年4月15日に開園。2000年にはディズニーアンバサダーホテルと商業施設「イクスピアリ」が開業、01年にはTDSが開園するなど東京ディズニーリゾート(TDR)として成長を遂げた。
浦安市内でも液状化などで大きな被害が出た11年3月11日の東日本大震災の影響で約1カ月間の休園を余儀なくされたが、14年度には両パークの年間入園者数が過去最高の3137万7千人を記録。17年度は3年ぶりに増加し3010万人で、5年連続で3千万人台を維持している。今年3月末までの累計入園者数は7億2066万3千人に達した。
◆東京ディズニーリゾートの歩み
1960年7月 運営会社オリエンタルランド(OLC)設立
75年11月 浦安市舞浜地区の埋め立て完了
79年4月 OLCが米ウォルト・ディズニー社と業務提携
80年12月 着工
83年4月15日 東京ディズニーランド(TDL)開園
88年12月 JR京葉線舞浜駅開業
2001年9月4日 東京ディズニーシー(TDS)開園
11年3~4月 東日本大震災で約1カ月休園
17年4月 TDL大規模開発の起工式
17年7月 TDLとTDSを合わせた入園者が7億人突破
18年4月15日 TDL開園から35年