搬送先病院間違える 救命士、受け入れ要請でミス 脱輪や物損事故も多発 山武郡市消防本部救急隊

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救急車の脱輪や患者搬送に関するミスが今年1月から相次いでいる山武郡市消防本部=東金市家徳
救急車の脱輪や患者搬送に関するミスが今年1月から相次いでいる山武郡市消防本部=東金市家徳

 山武郡市広域行政組合消防本部(東金市家徳、大塚雅彦消防長)の救急隊が、患者搬送先の病院を間違えるミスがあったことが29日までに、同本部への千葉日報社の取材で分かった。緊急走行中の脱輪や接触もあり、同本部では今年に入り救急車の事故やミスが相次いでいる。

 同本部によると、2月14日午前7時40分ごろ、頭部を負傷した東金市内の高齢女性を搬送するため、119番通報で中央消防署(同所)の救急隊が出動。

 男性救急救命士(30)が救急車の携帯電話で受け入れ先の病院を探し、四街道市内の民間病院に搬送した。しかし、病院から「要請を受けていない」と指摘され携帯電話の発信履歴を確認したところ、誤って船橋市内の民間病院に要請していたことが判明。同病院に搬送した。その際、救急隊は女性と家族に謝罪した。

 その後の同本部の救急救命士への聞き取り調査と提出された書類で、2病院は同系列で、救急救命士の勘違いが原因と分かった。

 同本部は、患者の受け入れ交渉先と搬送先の医療機関について、現場の隊員同士で携帯電話の発信履歴を確認するよう再発防止を徹底した。

 押田信明総務課長(59)は「消防本部として、これまでにないケース」と話している。女性側に同本部としても謝罪した。

 この他、緊急走行中の救急車の脱輪事故が今年1月1日と3月4日に東金市と大網白里市内で発生。いずれも走行不能となり別の救急車が患者を搬送した。1月28日には東金市内で、患者搬送中の救急車のミラーと停車していたトラックのミラーが当たった。救急車は気付かず病院まで走行し、トラック運転者からの連絡で判明した。同本部は謝罪し対応中という。

 短期間に相次ぐ事故で同本部は、約270人の全職員に文書や口頭で注意喚起するなど再発防止に努めている。