集中調査「ほっとした」 特定失踪者、市原・古川さん姉 拉致問題

 拉致の疑いが濃いとされる行方不明者の安否を、認定被害者と同様に集中的に調査するよう日本政府が北朝鮮側に求めていたことについて、特定失踪者の家族は4日、「ほっとした」と評価した。

 1973年7月に市原市で消息を絶った会社員、古川了子さん=当時(18)=の姉、竹下珠路さん(70)=千葉市=は「(特別調査委員会の分科会で)線引きされて幕引きにつながるのではと懸念していたので、ほっとした。北朝鮮もやっと(特定失踪者を)認識したと思う。結果を待ちたい」と期待を寄せた。

 古川さんは、予約していた近所の美容室に電話で「キャンセルしたい。今、千葉駅にいる」と言い残したまま失踪。97年に元北朝鮮工作員が「平壌の病院で似た女性を見た」と証言した。

 竹下さんらは2005年、古川さんを拉致被害者に認定するよう求めて訴訟を起こしたが、政府側が真相究明に取り組むと表明したのを受け、07年に訴えを取り下げた。

 この日、家族会メンバーは官邸で安倍晋三首相に面会。竹下さんらも希望したが、政府側は難しいと返答したという。「国内の壁は高いのか」と感じた。面会に同席した特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は「特定失踪者の家族もこれが最後のチャンスと切実な思いを持っている。どうか直接会っていただきたい」と首相に呼び掛けた。


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