レッサーパンダ風太一家の15年を一冊に ファンの中野さん出版 漫画で紹介、千葉市に寄贈

風太一家の日常を紹介した「レッサーパンダ風太一家:5世代、15年の物語」をPRする中野さん=千葉市中央区
風太一家の日常を紹介した「レッサーパンダ風太一家:5世代、15年の物語」をPRする中野さん=千葉市中央区

 千葉市動物公園(若葉区)のレッサーパンダ「風太」を見守り続けている中野志保さん(44)が、風太一家を追ってきた15年間を振り返った観察記録「レッサーパンダ風太一家:5世代、15年の物語」(河出書房新社)を出版した。絶滅危惧種であるレッサーパンダの繁殖や認知度向上に貢献した風太一家のほのぼのした日常を4コマ漫画で紹介。出版に伴い神谷俊一市長を表敬訪問し、市に8冊を寄贈した。

 中野さんは、2007年ごろから風太一家のファンに。同公園に年間200日以上通い、風太や子どもの風美などの観察を続けてきた。団体「風太ァズ」を立ち上げ、同公園や市と協力して風太グッズの販売や講演会などを実施。「風太の功績が後世まで残るものを作りたい」との思いが募り、20年秋から漫画を描き始めた。

 同記録は15年間の観察を振り返り、風太や家族にまつわるかわいらしいエピソードを4コマ漫画で紹介。繁殖の難しさなどレッサーパンダに関する知識も盛り込んだ。撮りためた愛らしい写真も掲載している。

 神谷市長を訪問した中野さんは「“立つアイドル”としてだけでなく、風太のさまざまな功績を感じて。子どもだけでなく動物マニアにも楽しんでもらえる内容になっている」とPR。神谷市長は「多くの市民に書籍を知ってもらい、動物公園をもっと好きになってもらいたい」と話した。

 同記録は税込み1650円(160ページ)で、Amazonや市内書店などで購入可能。市に寄贈された8冊は同公園の図書室のほか、中央図書館など市内7カ所の図書館に配架される。


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