鴨川で持続可能な生活 パーマカルチャー広めたい 福岡梓さん(44) 【ひと模様】

福岡梓さん
福岡梓さん

 自然の循環を生かし持続可能な暮らしを送る「パーマカルチャー」を実践しようと、昨年7月に鴨川市の釜沼集落へ移住。地元の女子サッカーチーム「オルカ鴨川FC」の育成コーチを務めつつ、農園で夏みかんや野菜を育て、パーマカルチャーや地方移住の魅力発信に努めている。

 東京・吉祥寺で生まれ育ち、学生時代は女子サッカーの強豪「日テレ・ベレーザ」(現日テレ・東京ヴェルディベレーザ)に所属。澤穂希さんらとボールを追い掛ける日々を送ったが、大学2年時に「将来を考えた時、このままでいいのか」と自問自答し、退団を決意。卒業後はマスコミ業界でテレビCMの制作などに携わった。

 2015年に、国内外でパーマカルチャーなどのワークショップを開くソーヤー海さんのツアーに参加し、米ワシントン州北西部に浮かぶオーカス島の農園を訪問。自然の仕組みや力を活用しながら生活を続ける人々の姿に感銘を受けた。

 農園では、サウナの熱を植物の温室に再利用したり、太陽光発電などを使って沼から引いた水を温水のシャワーにしたりと、循環型の生活システムを実践。「こういう環境で生活してみたい」。自らの農園をつくるための理想の地を探そうと、国内外の島々を転々とし、ふと立ち寄ったのが鴨川市だった。

 美しい棚田の風景に心を奪われ、築100年の古民家に移住。パーマカルチャーをコンセプトにした農園で100本の夏みかんの木や野菜の育成、養蜂などに汗を流している。

 以前はシェアハウスに暮らしていたこともあり、移住直後は「寂しかった」が、今は地域の活動に参加し、充実した毎日を送っている。「今後は農園の中に小屋を建てて、さまざまな人が2拠点生活やワーケーションを楽しめる場にしたい」と夢を膨らませる。


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