高齢者施設回って指先に彩り届ける 鎌ケ谷の田山さん“福祉ネイル”活動展開

福祉ネイルの活動を始めた田山さん=鎌ケ谷市
福祉ネイルの活動を始めた田山さん=鎌ケ谷市
田山さんが施したネイルのデザイン
田山さんが施したネイルのデザイン

 お年寄りや障害者にもネイルアートで明るい気持ちになってもらおうと、鎌ケ谷市の田山綾乃さん(31)が高齢者施設を訪れ入所者らの指先を彩る活動をしている。田山さんは市内でネイルサロンを開いており、今年の2月に福祉ネイリストの資格を取得。自身もかつてネイルに救われた経験があり、高齢者らが前向きになれるよう願っている。

 田山さんがネイルに関心を持ったのは23歳の時。都内の事務所で働き体調を崩していた時期、友人の紹介でネイルサロンに出合った。華やかなデザインに優しい色合い…。これまで派手だと感じていたネイルとは違う魅力だった。ネイルは人の心を豊かにする「アート」だと知り、明るくなった爪先から元気をもらった。

 転職や出産を経験しながらも、頭の隅から「目の前の人を幸せにする仕事をしたい」とのネイルへの思いが消えなかった。25歳で働きながらネイルのスクールへ。同僚や友達に協力してもらい練習を重ねながらネイルサロンを始め、現在は市内に店舗「3214nail(ミツイシネイル)」を構えている。

 今年は思い描いていた夢への一歩を踏み出した。高齢者施設などでネイルを施す福祉ネイリストの資格を取得。福祉ネイリストは日本保健福祉ネイリスト協会が認定する民間資格で、田山さんがネイルを始める時に目標にしていた仕事だった。20時間以上の講習を受け、高齢者施設の種類や高齢者らを相手にする際の注意点などを学んだ。

 今春には千葉市内の高齢者施設に赴き、透析患者にネイルを施した。爪の色で健康状態を確認するため透明なマニキュアだったが、入所者は「爪がピカピカになった」と喜んでいたという。

 田山さんは「福祉ネイルをする際は目を合わせて名前を呼ぶなどコミュニケーションを取る」と説明。見た目の変化だけでなく、一緒にデザインを考える時間や、会話が特に大切だと考えているからだ。

 現在は新型コロナ禍で施設への訪問は簡単ではないが、感染対策が万全な状態で活動を広げていきたいと考えている。「今はコロナで気分が落ち込んでいる人も多い。爪をきれいにすることで、手に取るものもすてきに感じるようになれば」と話している。


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