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新旧住民双方の満足鍵 「東葉高速」けん引も人口減へ 【八千代市の課題 5・23市長選】

2021/5/14 5:00 (4/15 14:09更新)
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 東京に近いベッドタウンとして都市化が進み、人口増が続いてきた八千代市。自然が残る環境は1996年の東葉高速鉄道開通で新たな子育て世代も呼び込んだ。一方で、その乗客の伸びが運賃問題を改めて浮き彫りに。他の地区では高齢化に直面し、市全体の人口は4年後をピークに減少に転じる見通しだ。コロナ禍の中で新旧住民の暮らしをどう支えるか。16日告示、23日投開票の市長選を前に課題を探った。(船橋・習志野支局 高橋律孝)

 「いい夫婦の日」の昨年11月22日、市役所で婚姻届を出したカップルに市の花・バラの花束と、枯れない「メタルローズ」が贈られた。同年3月に市人口が20万人に到達したのを記念。市が地元の京成バラ園や工房の協力を得て用意した。「八千代で末永く充実した生活を」と願う演出だ。...

 東京まで約30キロ。町が市になった1967年と比べ、人口は5倍になった。少子化に入っても緩やかに人口が伸び続けた要因に、東葉高速沿線での住宅街やマンションの開発がある。

◆開業25年で乗客倍増

 今年4月27日に開業25周年を迎えた同鉄道は、東葉勝田台駅(八千代市)から西船橋駅(船橋市)まで16・2キロを結び、西船橋直通で東京メトロ東西線に乗り入れる。東葉勝田台から日本橋は快速で最短43分。

 開業年度約2500万人だった輸送客は2019年度に約5700万人。周辺に子育て層の流入が顕著な八千代緑が丘駅の利用が西船橋に次いで多い。市内には計4駅。利用者の増加に伴って「高額運賃」に負担を感じる声も広まった。

 開業時600円の東葉勝田台-西船橋間は消費増税も挟み、現在640円。約13万6千円だった6カ月通勤定期は約14万5千円。6カ月通学定期は14年の割引率拡大で、開業時と比べ約1万5千円安い7万2580円だが、子どもが高校進学を迎える世帯も増え、一層の値下げ要望が高まる。

 運賃が高い背景は鉄道建設で生じた長期債務。19年度まで10年連続の単年度黒字で、縮減傾向だが、なお約2471億円(19年度時点)が残る。県が筆頭株主の同鉄道は八千代市も3位の株主で、市長が取締役。選挙のたびに運賃値下げが焦点となり、具体化の手法が問われ続けている。

◆4年後ピーク、空き家も

 市内全体では目前の25年度をピークに人口が減少に転じる見込みだ。市は今年3月に初策定した空き家対策計画で「京成電鉄沿線での住民の高齢化と建物の老朽化」を課題に挙げた。

 市南部を通る京成の八千代台駅ができた翌年の1957年に完成した八千代台団地は、日本初の大規模住宅団地とされる。これを機に住宅が急増、75年の国勢調査では人口10万人以上の市で全国一の人口増加率を示したほど。昨年3月現在の市内の空き家は627軒。3割が八千代台地区に集中し、大和田や勝田台など他の京成駅周辺にも多い。開発が早かったゆえだ。

 市内空き家の7割は耐震基準が緩い時期の建築。建物や庭の外観調査から「管理不全」状態の物件も既に55%を占める。管理適正化や利用転換が進まなければ、空き家数は今後10年で4倍になる可能性がある。

 年配住民の不安もうかがえる。市による昨年12月の市民満足度調査で「交通弱者に優しい環境」との回答は27%。駅やバス停への道のりが遠く感じたり、運転をしなくなることで買い物や通院に支障が出かねない。「高齢者福祉サービスが充実している」は29%だ。

 「子育てしやすい」と感じる割合も44%どまり。市は今春まとめた指針計画で24年度までに満足度を軒並み上げる数値目標を掲げた。「八千代に住み続けたい」という市民は現状72・4%で、目指すのは「80%」。次の4年間のかじ取り役の手腕にかかっている。

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