700万負担し夢へ第一歩 男性4人、運転士訓練生に いすみ鉄道

いすみ鉄道本社がある大多喜駅構内で行われた運転士訓練生への辞令交付式
いすみ鉄道本社がある大多喜駅構内で行われた運転士訓練生への辞令交付式

 訓練費700万円を自己負担してもらい、鉄道運転士を自社養成するいすみ鉄道(大多喜町)の全国初の試みで、応募者から選ばれた男性4人に10日、訓練生として嘱託採用する辞令が交付された。

 この試みは同社の経営再建と運転士不足の解消を図るのが目的。今年3月に訓練生を募集した。社会人経験者にも、あこがれの鉄道運転士への道を開くもので、高額な費用負担とともに反響を呼んでいた。

 4人は埼玉県志木市、元オートバイ販売会社社員、吉井研治さん(51)ら。妻と3人の子どもがいる吉井さんは「家族は最初は反対したが最後は同意してくれた。乗り物が好きだった。今は実際に運転台に座る姿を夢見ている」。

 残りの3人は40代の独身男性。やはり、いずれも鉄道愛好者だった。

 東京都在住で現在もバス会社勤めの男性は訓練費700万円について「出すのは簡単ではなかった。蓄えで賄った」と説明。「この夢には懸ける価値がある」と語った。

 一方、「この事はまだ会社に相談していない。安定した収入と正社員の身分を捨てるのに不安もある」と揺れる胸の内のまま、この日を迎えた男性もいた。


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