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浅井忠や竹久夢二紹介 企画展「大正イマジュリィの世界」 佐倉市立美術館

佐倉市立美術館で開かれている「大正イマジュリィの世界」。浅井忠の作品とのつながりも紹介している
佐倉市立美術館で開かれている「大正イマジュリィの世界」。浅井忠の作品とのつながりも紹介している
夏目漱石の小説「吾輩は猫である」下編(右上)の挿絵は浅井忠が担当した=佐倉市
夏目漱石の小説「吾輩は猫である」下編(右上)の挿絵は浅井忠が担当した=佐倉市

 大正から昭和初期にかけて花開いた挿絵や絵はがきなど大衆的な複製図像を紹介する企画展「大正イマジュリィの世界~儚(はかな)く 妖(あや)しく 美しく~」が、佐倉市立美術館で開かれている。佐倉ゆかりの明治期の洋画家・浅井忠(1856~1907年)や大正ロマンを代表する詩人画家・竹久夢二(1884~1934年)らの作品を2部構成で展示。同館は「今なお清新な輝きを放つ画家たちの意匠の世界を楽しんでもらえたら」としている。9月22日まで。

 イマジュリィは、イメージ図像を意味するフランス語で、装丁や挿絵、絵はがき、広告、漫画など大衆的な複製図像の総称。印刷技術の革新や出版界の隆盛で、大正から昭和初期にかけて大きく進歩した。

 第1部は、夢二や高畠華宵(1888~1966年)らが叙情的な作風で描く女性や少女の世界に、日本近代グラフィックデザインの父といわれる杉浦非水(1876~1965年)の商業デザインや、「麗子像」で知られる洋画家の岸田劉生(1891~1929年)の書物の表紙デザインなどを紹介している。

 第2部は、19世紀末のヨーロッパにおける芸術様式「アール・ヌーヴォー(新しい芸術)」を取り入れた浅井の作品をはじめ、水島爾保布(1884~1958年)や小村雪岱(1887~1940年)、家具デザイナーの森谷延雄(1893~1927年)ら佐倉ゆかりの芸術家と大正イマジュリィの関係性にスポットを当てている。

 浅井が挿絵を担った文豪・夏目漱石の小説『吾輩は猫である』下編や、作家の谷崎潤一郎の『人魚の嘆き』で水島が担当した挿絵なども展示。同館の担当者は「明治期の図案から大正イマジュリィへの橋渡しをした浅井の功績はもちろん、水島や小村といった画家の関わりにも注目してもらえたら」と話している。

 開館時間は午前10時~午後6時(入館は同5時半まで)。休館は月曜日(9月21日は開館)。問い合わせは同館(電話)043(485)7851。


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