「貴重な近代遺産守る」 日本初の国際放送も実施 検見川送信所を知る会(千葉市花見川区) 【まちと生きる】

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 宅地化が進むJR新検見川駅(花見川区)南側の地区の一角に、大正期の鉄筋コンクリート建築が、時が止まったかのように残されている。検見川送信所を知る会は検見川町連合町内会とともに、同送信所の保存や活用のため調査を続けている。

 2007年に発足。送信所だけでなく日本の通信史も調査している。9月の敬老の日に合わせて行われる検見川フェスタ「やあびな」では、電気通信に関するワークショップも開いている。

 79年に閉局し、跡地は市有地に。取り残された建物は、いつしか廃虚スポットとなっていた。知る会のメンバーでもある岩佐悦次さん(64)は昭和40年代、日本電信電話公社の職員として同送信所に勤務した。

 取り組みを続ける中、熊谷俊人市長が2009年、同送信所を訪れて保存する方針を明らかにした。昨年行われた耐震診断でも「本体は極めて強固」と報告された。保存会の仲佐秀雄代表(81)は「貴重な近代産業遺産を守り、活用できるようにしたい」と強調する。

 ◇メモ 検見川送信所=設計したのは東京中央郵便局や大阪中央郵便局などの建物を手掛けたモダニズム建築の先駆者・吉田鉄郎(1894~1956年)。30年には、ロンドン海軍軍縮会議で首相の声を届ける日本初の国際放送を行い、注目を集めた。