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「オリジナル」大事に 試作重ね文化祭で提供 鎌ケ谷高 料理研究部 【戦う文化部】(12)

てきぱきとした動作で料理する部員たち=鎌ケ谷市東道野辺、県立鎌ケ谷高校
てきぱきとした動作で料理する部員たち=鎌ケ谷市東道野辺、県立鎌ケ谷高校
焼き上がったばかりのイチゴのパウンドケーキを手にする部員
焼き上がったばかりのイチゴのパウンドケーキを手にする部員

 千葉県立鎌ケ谷高校(鎌ケ谷市)の料理研究部は県内でも盛んに活動している部活として知られる。1、2年計28人の部員はいずれも女子生徒。料理を作る様子は和気あいあいとした雰囲気だが、各自が「独自の料理を提供したい」という情熱に満ちあふれている。

 先月中旬、同校調理室を訪れると、エプロンにマスク、三角巾姿の部員たちがてきぱきとした動作で料理に臨んでいた。作っていたのは、バレンタインにちなんで校内で販売するチョコロールケーキやイチゴのパウンドケーキなどのお菓子。卵を菜箸で溶いたり、生地の材料を泡立て器でかき回したりと、細かな作業を丁寧にこなす。

 同部は十数年前に同好会から部活へと昇格して以来、活発になった。毎週月、木、金曜の放課後、顧問の室井友希教諭(34)と田城江梨教諭(23)の指導の下、活動している。「他校は週1回程度で、活動時間は多い方」と室井教諭。

 正月、バレンタイン、七夕、ハロウィーン、クリスマスの各時期に、校内の廊下に臨時スペースを設けて焼き菓子などを販売。毎回長蛇の列ができる人気だ。

 特に重点を置く行事が、毎年9月の文化祭レストラン。生徒だけでなく、家族や地域の人たちも食べに来る。昨年は「ハワイ」をテーマに、ハワイアンライスやズッキーニの肉詰めなどを提供。「おいしい」と大好評で、要望に応えレシピをネットで公開した。毎年6月のイオン鎌ケ谷店での料理販売にも力を注ぐ。

 大事にしているのは「オリジナル」であること。文化祭で出したハワイアンライスは、パイナップルジュースで米を炊くという、自由な発想で作り上げたメニュー。「甘みはないが、風味は残るという絶妙なバランスで、意外に合っていた」(室井教諭)。部員たちは話し合いを重ね、完成品にたどりつくまで何十回も試作品を作ったという。時に「これ、おいしいと思う?」と突き放すなど、味への顧問の指導は厳しい。

 部員に話を聞くと、料理への愛が伝わってくる。副部長の2年、鶴田莉彩さん(17)は中学時代も家庭科部で、もともと料理が好き。「できなかったことができるようになると楽しい。おいしいものを作って地域や学校に貢献したい」と抱負を語る。

 中学時代は吹奏楽部だった2年の堀田陽菜乃さん(17)もお菓子作りが好きで入部。シュークリームやシフォンケーキが作れるようになり、「家でも作って家族に食べてもらっている」と顔をほころばせた。

 「とりあえずやってみる」が室井教諭の指導理念。「おいしくないだろう、難しいだろう、と思ってやらないのは良くない。意外性から生まれるものもある」と強調し、「今後、新商品を開発して世に出せれば」と夢を語った。
  
(文化部・平口亜土)

◆上下関係「しっかり」

 中学時代に運動部だった生徒が多い今の1年生は「上下関係は緩くてちょうどいい」と声をそろえる。が、よく聞けば、先輩・後輩の役割分担は意外としっかりしているようだった。

 「先輩たちはメレンゲの泡立てなど、難しい料理ができるので尊敬する。だから、雑用は1年がやらないと」と声をそろえるのは、ともに1年の出頭里菜さん(16)と渡辺現愛さん(15)。実際、取材の際も、皿洗いや調理台の掃除などを1年生が率先して行う様子が垣間見られた。

 鶴田副部長は「先輩の指示に従ってくれて、報告や相談もしてくれるのがありがたい」と1年を評する。こうしたお互いを支え合う関係性も部の活力につながっている。


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