「人生の再戦に勝って」 ボクシング王者村田諒太選手 八街少年院で激励

ミット打ちで少年と交流するプロボクシング世界王者の村田選手=19日、八街市
ミット打ちで少年と交流するプロボクシング世界王者の村田選手=19日、八街市

 世界ボクシング協会(WBA)ミドル級王者で、2012年ロンドン五輪金メダリストの村田諒太選手(33)=帝拳ジム所属=が19日、八街市滝台の八街少年院を慰問した。村田選手は、自身の競技生活を振り返りながら少年たちを激励。グローブを着けた少年にミット打ちを指導する場面もあり、更生を目指す約60人と交流した。

 村田選手は、少年たちの力強い拍手で迎えられる中、チャンピオンベルトを肩に掛けて登場。講演では、ボクシングとの出合いや荒れていた時期などのエピソードを交えながら「何をやるにしても自分で決めることが大事。自分の決断には責任があるし向き合える」と力を込めた。

 世界王者も高校のデビュー戦では敗北。「かっこ悪くてやめたかったけど、3カ月続けたら、1年のインターハイで準優勝できた。これが最初の成功体験。我慢が必要だと学んだ」

 3年間で、インターハイと国体、選抜大会で計五つのタイトルを獲得。社会人も出場する全日本選手権では準優勝に輝いた。

 だが、鳴り物入りで進んだ大学も初戦は負けた。「体も心も成長段階なので負けることもある。僕はエリートじゃない。君たちも負けたからって諦めないでほしい。ボクシングをやめなかったことが、僕の一番の誇り」と強調した。

 ロンドン五輪後にプロへ転向。17年の世界王座決定戦で判定負けし、ベルトを逃したが、5カ月後の再戦で世界王者となった村田選手。防衛後、昨年10月に王座を陥落したが、今年7月に同じ相手との再戦に勝って王座に返り咲いた。「君たちの人生のリ・マッチ(再戦)は永遠にある。そのリ・マッチに勝って」と力強い言葉で繰り返した。

 最後に代表の少年が「まさか村田選手が来てくれるとは思わなかった、一生の宝物。今回の経験を今後の生活に生かしていきたい」と語った。

 村田選手の慰問は、日本財団(東京)のアスリートによる社会貢献活動を促進するプロジェクトの一環。昨年6月には東京・多摩少年院で行っている。


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