高温でコチョウラン変色 障害者雇用施設、1400株廃棄 ネット販売で賃金確保へ 富津 【台風15号】

商用として売り物にならなくなったが、急きょネットオークションで販売しようと手入れをする障害者ら=12日、富津市西大和田
商用として売り物にならなくなったが、急きょネットオークションで販売しようと手入れをする障害者ら=12日、富津市西大和田
停電による高温障害で廃棄されたコチョウランの苗
停電による高温障害で廃棄されたコチョウランの苗

 富津市西大和田の知的障害者が働くコチョウラン栽培温室「AlonAlon(アロンアロン)オーキッドガーデン」で、台風15号の影響による高温障害で苗約5千株が商用として売れなくなった。被害総額は1千万円相当。このため、購入費用が障害者の収入につながる苗のオーナーを急きょ募集するとともに被害に遭ったコチョウランの販売を始めた。

 NPO法人「AlonAlon」=いすみ市=が2017年に開設した温室(敷地面積693平方メートル)は、一般企業での就労が困難な人向けの就労継続支援B型事業所として現在11人の障害者が働く。苗のオーナーを募集し、半年かけて育てた花の一部をフラワーアレンジメントにして返礼、残りを企業に販売する方法で、知的障害者の月額工賃10万円を目指してきた。

 台風15号に伴う停電で空調が止まったため温室内は50度にも上昇し、苗は高温障害に。職業指導員の大澤剛志さんは「半日で葉が高温障害で黄色く変色しただけでなく、病気になりやすい。全部処分しないといけない」と残念そう。

 空調が復活し、休ませていた障害者も12日から加わり、作業を続ける。しかし、苗から半年間丹精込めて開花させたコチョウランのうち、すでに約1400株を廃棄した。

 障害者の賃金を確保していくためにも、当初から運用してきたサポーター制度「バタフライサポーター」の募集とともに、商用として販売ができなくなった苗を20株単位で2千円からネットオークションで販売。また、地元の一部店舗でも出荷状態だった鉢植えを取り扱ってもらっている。

 渡邊美雪施設長は「早く処分して消毒し、新しく入れる苗に備えて準備したい」と話し、温室内の入れ替えを急いでいる。

 問い合わせは同施設(電話)0439(33)9138。


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