エアレース今年限り 9月幕張最終戦に 昨年7万人来場 関係者「残念…」「有終の美を」

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千葉市美浜区の海上コースで行われてきたレッドブル・エアレース=2018年5月27日
千葉市美浜区の海上コースで行われてきたレッドブル・エアレース=2018年5月27日

 千葉市美浜区の幕張海浜公園で開催されてきた小型プロペラ機による国際大会「レッドブル・エアレース」が、今年限りで打ち切りになると30日までに、主催するレッドブルが発表した。9月7、8日に同公園で行われる千葉大会が最終戦となる。幕張の一大イベントとして定着し経済効果も大きかった大会だけに、関係者は「極めて残念」と肩を落とした。

 同大会は世界最速のモータースポーツと言われ「空のF1」とも称される。2003年から始まり、ハンガリーやロシア、UAEなど世界を転戦。日本では15年から同公園で毎年、開催されている。日本勢は室屋義秀選手が09年から参戦し、16年に千葉大会を初制覇。連覇した17年は年間総合優勝も果たした。

 レッドブルによると、終了の理由は、サッカーなど同社が主催する他の大会と比べ利益が上がらなかったため。海外では日本ほどの盛り上がりはなかったという。

 打ち切りの発表を受け、千葉大会を主催する実行委員会は「千葉大会は世界でも最大規模の動員数を誇り、さらなる可能性があったため、今回の発表は非常に残念。(千葉大会が)有終の美を飾れるように実行委員会はまい進していく」とコメント。現在シーズンランキング首位の室屋選手は「首位を維持できるように全力を尽くす。9月までの短期決戦になったので、他のことを考えず100%レースに集中していく」との声明を出した。

 千葉大会開催に向けては、地元有志が欧州に赴くなど誘致活動を展開。後援会を立ち上げ、会場内に県内グルメの出店を呼ぶなど大会を盛り上げてきた。市観光MICE企画課によると、4回目の千葉開催となった昨年は県内外から約7万人が来場。経済効果は約20億円に上った。

 後援会顧問で誘致に奔走した小川智之市議は「打ち切りは残念の一言に尽きる」と述べつつ、市が民間のビッグイベントを後援することでPRや採算性について「市職員の意識が変わった」と、経済効果にとどまらない大会の意義を強調。「後援会も来場者へのおもてなしを目的に発足した。大会のレガシーを来年の東京五輪・パラリンピックにつなげていきたい」と話した。

 千葉商工会議所は職員がボランティアで会場の運営や警備を行ってきた。担当者は「世界の技を間近に見られるだけではなく、千葉を世界にアピールする場がなくなった」と残念がった。

◇レッドブル・エアレース 高さ25メートルのパイロンを複数設置した海上のコースを小型プロペラ機で周回し、飛行タイムを競う。最高時速は370キロ、最大重力は10Gに及び、究極の三次元モータースポーツとも言われる。今シーズン残り3戦で、9月7、8日の千葉大会が正真正銘の最終レースとなる。大会ホームページによると、室屋選手ら世界トップクラスのパイロット14人が参加を予定している。