人工授精に世界初成功 オウサマペンギンふ化 鴨川シーワールド

人工授精で誕生したオウサマペンギンのひな(中央)〈鴨川シーワールド提供〉
人工授精で誕生したオウサマペンギンのひな(中央)〈鴨川シーワールド提供〉

 鴨川市の鴨川シーワールドは、貴重なペンギンの一種「オウサマペンギン」の人工授精に成功したと発表した。同館によると、同種の人工授精による産卵とふ化は世界初。勝俣浩館長は「オウサマペンギンの繁殖が停滞していたので、ひなが誕生し喜んでいる」と話している。

 オウサマペンギンはコウテイペンギンに次ぐ大きな種類で、平均体長は約95センチ。主に南極圏に生息し、ペアが交代で足の上で卵を温めてふ化するのが特徴で、同館では1990年から飼育している。

 人工授精は米・フロリダ州にある種保存研究所のロベック博士らと共同で実施。昨年7月に園内の数羽の雌に人工授精を試みたところ1羽が産卵、同9月に雄のひながふ化した。

 ひなは現在、親と同じ大きさに成長。1日700グラムの餌を食べ、元気な姿を見せている。夏頃には、褐色の柔らかい羽毛から大人の羽に生え替わるという。

 同館は生物多様性や種の保存のために海洋生物の繁殖に力を入れており、これまでシャチの繁殖やバンドウイルカの人工授精などに国内水族館で初めて成功している。勝俣館長は「今後は人工授精に頼らず、飼育管理の改善に努めたい」としている。


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