白樺派が愛した坂の道 我孫子 【望景】

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 大正時代。我孫子に集った白樺派の文人が、こよなく愛したとされる「天神坂」。我孫子駅から歩いて約10分。曲線を描く石段が、いにしえの時代へいざなう。

 昼間でも少し薄暗い。見上げると、シイとケヤキの巨木。オレンジ色の足元灯と竹林が趣を添えている。

 登り切れば、白樺派を代表する思想家・柳宗悦の邸宅跡「三樹荘」が。眼下には手賀沼。湖畔に居を構えた作家・志賀直哉も、この場所から水面(みなも)を眺めたかもしれない。

 鳥のさえずりとともに、文化人たちのげたの音が、今にも聞こえてきそうだ。