養老川の子亀、絵本に 「自然を大切にして」 市川の小5・池田君、思い込め物語紡ぐ

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養老川から持ち帰った亀を題材にした絵本「秋のできごと」を持つ優汰君(前列右)家族=大多喜町
表紙のほか4ページで構成される絵本「秋のできごと」

 大多喜町の養老川で見つけた亀を題材にした絵本「秋のできごと」を、市川市立北方小学校5年の池田優汰君(10)が制作した。古里を離れ寂しげな気持ちの子亀の心情を、かわいらしい温かみのある絵で表現。現在、同校で3年生の読み聞かせに使われているといい、「自然や生き物を大切にしてほしい気持ちを込めた」と、優汰君は話している。

 優汰君は小学校3年だった2016年10月、NPO法人大多喜みらい塾が主催する農業用水清掃イベントに家族で参加。参加者が捕まえた大きさ10センチ程度の亀に興味を抱き、バケツで持ち帰った。

 自宅の水槽で飼育を始めると、爪を立ててケースをひっかき続ける子亀。餌を入れても行動はやまず、「川に帰りたいんだな」と思い、イベント3日後に父親の啓さん(45)に拾った同じ場所に返してもらった。

 小学校4年になって物語を創作する課題を与えられ、優汰君は「かわいそうな姿が忘れられなかった」と、子亀を主人公にした物語を決意。子亀が川で遊んでいるさなかに、子どもに拾われ3日間飼育されるストーリーを、自身の体験を基につくった。飼育環境のいい水槽よりも母亀や仲間がいる餌が豊富な川が一番住みやすいと訴える内容。

 絵本にしたのは担任からのアドバイス。今年の春休みに制作を始め、描いた亀や魚、川などの絵をB4判の色紙に貼り、「お母さん、助けて!」「帰って来れて本当によかったね」などの文も添えてストーリーを完成させた。

 優汰君は同NPOの農業や自然を体験するイベントに家族で6回ほど参加。「大多喜に来るのが楽しい。川遊びができて、生き物を学べた」と、とても満足げ。同NPOによると、地域の読み聞かせグループからも絵本を使いたいとの要望があるといい、今後、活用を検討していくという。